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相続税の申告は自分でできます!

このような仕事をしていると、「相続税の申告は自分でできないの?」というご質問をもらうことがあります。結果から申し上げるともちろん「ご自身でも申告できます」。実際、相続税申告書を自分で作成し、税務署に提出される方もいらっしゃいます。しかし、相続税の申告手続きは、その額や内容に応じて難易度に差があるため、一概にすべての方にオススメできるものでもありません。

今回は、ご自身で相続税申告を申請する際の注意点やメリット・デメリットを紹介していきます。

自分で相続税申告をするメリット・デメリット

メリット


■税理士報酬がかからない
一般的に相続税申告の税理士報酬は、遺産総額の0.5%〜1%と高額ですが、自分で申告すればこの費用はかかりません。




デメリット


■知識が必要
土地価格の評価や各種特例、財産の選別や税額計算など正確な申告書の作成のため、それなりの知識が必要です。
■余計なお金を支払う可能性もある
相続財産の申告漏れや滞納などがあった場合は何らかのペナルティや追徴税額がかかる場合もあります。
■税務調査に入られる可能性がある
相続税申告書には税理士署名欄があり、署名がないと「申告書に間違いがあるかも」と思われ、税務調査の確率が上がると言われています。



どんな人が「自分で申請」に向いている?

①相続人が1人
②遺産総額が5000万円以下
③相続財産に土地が含まれていない
④相続財産が複雑でない


上記すべてに当てはまる方は申告難易度が低く、税理士に依頼せずご自身で申請できると考えられます。①は、相続人がご自身だけであった場合、遺産分割で揉めたり争いが起きるリスクが低く、遺産分割の内容が明確です。

また②は、遺産総額によって相続税が決まるため、総額が低いともし仮に書類に漏れや不備があっても、それらのペナルティや追徴税額も少額となります。

③は、相続税申告書を作成する際に「土地の相続税評価」が不要となります。この評価こそが難易度の高いものであり、知見のある税理士でも経験によってその額に差がつくと言われています。

④は、財産の多くが現預金であった場合は、申告書の作成はさほど手間がかかりません。

どんな人が「税理士に依頼」に向いている?

①遺産分割で揉めている
②遺産総額が1億円以上
③遺産に不動産が多い
④税額軽減や特例を適用したい


上記に当てはまる方は、税理士に依頼した方が安心です。①は、相続で争いが起きそうな時には、税理士など専門家を第三者として入れた方が円滑に進むでしょう。また②は、相続税の税額が高くなるため、申告漏れやミスがあった場合の追徴税額も高くなります。ミス防止対策として、税理士への相談が望ましいでしょう。

③は、前述にもあるように、税額を計算することよりも遺産の価格を評価するほうが難しいため、形状や地価などそれぞれ条件が異なる不動産に関しては、個別評価が必要となります。評価額によって税額も変わるため、税理士に相談して税額を正しく計算する必要があります。

④は、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」など多くの制度や特例を使って税額を下げたいと考えている方は、複雑な適応条件があるため、専門知識がある税理士に相談すると良いでしょう。

税務署に相談すれば無料+安全に自分で申告できる?

各市区町村の税務署では、平日に無料相談を受けつけています。簡単な質問や仕組みについての相談は電話などでもできますし、電話予約をして直接個別相談を受け付けているところもあります。自分で相続税申告書を作成する場合、税務署で相談すれば無料で、更には漏れなく安心して申告できると思っている方も多くいらっしゃいます。

ただ、税務署は「相談できる」とはいっても、1名に何時間も時間を割くこともできませんし、手取り足取り1から100までの作成方法を教えてくれるわけではありません。個別に相談する場合は、基礎知識を知ったうえで、事前に質問内容をまとめていくことをお勧めします。

■税務署では財産の評価方法については教えてもらえますが、相続税評価額の計算は不可。
土地や不動産などの評価額を算定してもらいたいと思っても望んだ結果は得られないと考えられます。

■税務署の職員は相続税を減額する方法や特例に関して教える義務はありません。
自分で調べて申告しない限り、必要以上に高い相続税を払うことになるケースもあります。

税務署では記載方法の抜け漏れなどは指摘しても、申告の内容にまで責任を取ってくれるわけではありませんので、税務署で作成したからと言って必ずしも安心というわけではありません。もちろんの事ながら、税務調査が入らないわけではありません。

相続税の具体的な方法を知るためには…

■HP
国税庁ホームページの「相続税」のページを参照すると安心です。相続税の仕組みの分かりやすい解説や相続税の申告の要否を判断する際に参考となる情報のほか、相続税の申告のしかたや相続税の申告書の様式などを掲載しています。(国税庁「相続税」ページより抜粋)

■申告書
相続税の申告書(相続があった年の分のもの)を最寄りの税務署か、国税庁ホームページで入手しましょう。相続税の申告はe-Tax(国税電子申告・納税システム)には未対応ですので、申告書を入手して手書きで書いていくことになります。(税理士事務所では専用申告ソフトを使用しています)

■その他の提出書類
詳しい内容は、国税庁ホームページを参照すると安心です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?私はこのような仕事をしておりますので、申告のリスク回避や、納付税額の減額のため経験豊富な相続税専門の税理士に依頼した方が賢明だと思っておりますが、もちろん依頼費用を節約したい、自分のペースで進めたいという方はご自身で申請することもできます。

ある程度申請までに時間がありご自身で手続きをしたいという方は、相続税に関する本やセミナー、今はYoutubeなどでも情報取得できますので、事前に基礎知識の勉強することをお勧めします。また、当事務所では1回目のご相談は無料にて承っておりますので、今後のことで迷っていらっしゃる方は是非一度お問い合わせください。